訪米合宿稽古会中のスナップ
(1996年, メリーランド州アナポリス市)
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追悼、齋藤末子師範逝く

平成16年5月16日午前8時、中原杖道会会長の齋藤末子師範が神奈川県川崎市の自宅近くの病院で逝去されました。山形県酒田市生まれ、享年54歳。日本杖道会師範、四機居合道会事務局長、全日本剣道連盟杖道教士七段。5月20日に通夜、21日に告別式が営まれ、多くの武道関係者に惜しまれながら見送られました。喪主は夫であり日本杖道会国際部事務局長の佐藤暢氏。

齋藤師範は4年前に乳癌の切除手術を受けた後も会社員として勤務を続け、主宰する中原杖道会や渋谷の藏脩館での稽古や指導も続けておられました。平成15年11月に神道夢想流の免許を日本杖道会の神之田常盛総師範より受け、16年2月には同会の大里耕平師範、松田茂春師範立会いのもと阿部修師範、山口満師範、森本訓史師範とともに鹿島神宮にて極意の五夢想を伝授され、神道夢想流創始以来女性として初めての免許皆伝者となられました。

3月以降体調を崩され、4月半ばに乳癌の再発と転移の疑いのため入院後は治療に専念されていましたが、遂に薬石効なく還らぬ人となりました。私たち道場生は、まだまだ齋藤先生に教わらなくてはならないことがたくさんありましたので痛恨の極みです。告別式での神之田総師範による心温まる弔辞が列席者の涙を誘いました。小さな体でいつも道場いっぱいに元気を振りまいてくださった齋藤師範。稽古着が似合い、スキーやカラオケも得意だった齋藤師範。師範の遺志はその爽やかな笑顔とともに語り継がれていくことでしょう。どうぞ、安らかに眠ってください。ご冥福を心よりお祈り致します。



《 略  歴 》
氏名  齋藤 末子
生年月日  昭和24年(1949年)10月10日
没年月日  平成16年(2004年) 5月16日 享年54歳
出身地   山形県酒田市

《 武道経歴 》
日本杖道会 昭和55年7月 藏脩館道場入門
      平成15年11月 師範
中原杖道会 平成6年より会長

全日本剣道連盟杖道 
  六 段 平成 4年8月3日
  七 段 平成 10年10月3日
全日本剣道連盟居合道
  五 段 平成 5年 6月
全日本剣道連盟称号
  錬 士 平成 4年11月26日
  教 士 平成10年11月26日
神道夢想流杖道
  奥入証 平成 2年1月
  初目録 平成 6年2月
  後目録 平成 10年3月
  免 許 平成 15年11月
  免許皆伝 平成 16年2月

主な受賞 (抜粋)
昭和60年 11月24日
 第4回聖大会女子の部 準優勝
昭和60年 5月2日
 第22回 全国杖道大会 五段の部 優勝
昭和62年 8月22日
 第8回 日本中央居合道大会 優秀賞
平成元年 4月23日
 東京都女子居合道大会 三段の部 優秀賞
平成元年 7月16日
 第1回東京都杖道大会 五段の部 準優勝
平成7年 5月 2日
 第33回 全国杖道大会 六段の部 準優勝
平成6年 7月31日
 第1回女子居合道練成大会 優秀賞
平成12年 4月18日
 第13回全国各流居合道大会 優秀賞
平成14年 7月20日
 第9回東京都女子居合道大会五段の部 三位

《 趣味・特技 》
和裁(師範)、茶道(裏千家今日庵)、スキー(2級)、電話交換手有資格者、合唱、他


在りし日の齋藤師範(鹿島神宮奥宮)


神之田総師範より免許と杖を授与される齋藤師範(鹿島神武殿)


打神之田総師範・仕齋藤師範による演武(鹿島神宮武道場)


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